スノーボードの滑り方:抱え込み系ショートターン| スノボーのスー

抱え込み系ショートターン

スノーボードの滑り方(抱え込み系編)、その3。
ここでは抱え込み系のカービングショートターンのやり方を説明します。

圧雪での抱え込み系ターンは、あまり使わない滑り方です。
抱え込み系ロングターンよりは抱え込み系ショートターンの方が役立つ機会が多いと思いますが、それでもあんまり使いません。

なので、ここで紹介しているやり方は検定や(圧雪での抱え込み系ターンが指定種目になっている)基礎系の大会などを目指している人向けに特化した内容となっています。

しかし、抱え込み系の動作を覚えるのに役立つので、興味のある人はたまに練習してみてください。

<抱え込み系ショートターン>

(ライダー:鈴木 卓郎

準備

【練習する場所】
10〜15度ぐらいの緩中斜面で練習します。
斜度が緩すぎても急すぎても難しくなります。

【覚えておく必要のある技術】
緩斜面でのカービングターン
中斜面でのロングターン(中級)
ショートターン(中級)

ショートターンがある程度出来て、カービングロングターンは余裕でできるぐらいの技術力は必要です。

やり方

1)伸ばし荷重でB/Sターン
とりあえず、伸ばし荷重でB/Sターンします。
詳しい動き方は、後半にB/Sターン全体の動きとして説明しているので、ここでは省略します。

(便宜上B/Sターンから説明しているだけで、F/Sターンから入っても良いです。)

滑走中、目線は常にフォールライン方向の遠くに向けておきます。
近くを見てしまいやすいですが、近くをみるとバランスを崩す原因になるので注意してください。

また、エッジがズレないようにカービングで滑ることを心がけて下さい。





2)ターン後半
膝を引き上げるようにして曲げながら(膝を抱え込んで抜重しながら)、重心を左ナナメ前方向に移動させ、ターン内側に倒れていた体軸を起こしていきます。
自分の下にスノーボードを引き込むように膝を曲げながら、体を起こしていくイメージです。

合わせて、両つま先を引き上げてヒールエッジをしっかり立てたまま両足首と両膝を左に回して、スノーボードを左に回し込んでいきます。

<スノーボードを回し込む方向と重心移動の向き>

スノーボードをフォールライン側に回し込みながら、重心を谷側に移動させるので、重心とスノーボードの距離が縮まっていきます。
この縮まった距離の分、膝を曲げることになります。

なお、立ち上がり系の抜重の動作は、立ち上がっている間は雪面へかかる圧力が増え、立ち上がり終わった瞬間に抜重されます。
しかし、抱え込み系の抜重の動作は、膝を引き上げていく(曲げる)間、徐々に抜重されるので、抱え始めた時から雪面へかかる圧力が減ります。





3)切り換え直前から切り換え
膝が一番曲がった所で切り換えのタイミング(どちらのエッジにも乗ってないフラットの状態)になります。

肩と骨盤(腰)は左に少し開きながらF/Sターンに切り換えていきます。
肩と骨盤(腰)を右に回そうとするとF/Sターンの前半でスノーボードが曲がり過ぎてしまうので、注意してください。

肩と骨盤(腰)を左に開くのは、F/Sターン中に身体を伸ばしやすい姿勢を作る目的もあります。
肩と骨盤(腰)が開いていないと、身体を伸ばした姿勢を作りづらくなります。

両膝、両足は左に回し込んでスノーボードの進行方向をもっと左に向けながら、つま先を引き上げたままトゥエッジに切り換えていきます。

立ち上がり系ターンの切り換え直前は、次のターン方向へスノーボードを向けながら次のターンのための角付け(足首の伸ばし)を始めます。
しかし、圧雪での抱え込み系ターンの場合、切り換え直前もB/S(左)へスノーボードを回し込んでいくことに注意してください。




4)ターン導入時
肩と骨盤を左に少し開いてF/Sターンに入ります。
少し開いておくことで、F/Sに曲がりすぎることを抑え、伸ばし荷重の姿勢が作りやすくなります。

そして、出来るだけ角付けが少なくなるように(エッジを立てないように)、つま先を引き上げたままトゥエッジで雪面をとらえます。
足首を伸ばして雪面をとらえると角付けが強くなり、ターン前半に必要以上に曲がってしまうので注意して下さい。

この時点で、スノーボードの進行方向を出来るだけ左方向(F/Sターンの外向き)に向けておくことが、伸ばし荷重をやりやすくするためのポイントになります。
B/Sターンの後半から切り換え時までスノーボードを左に回し込んでいたのは、このためです。

B/Sターンの後半に続いて、重心を左ナナメ前方向に移動させて体軸を谷側に倒していきます。

立ち上がり系ターンの場合、スノーボードがターンしていく方向に向かって重心を移動させていきます。
しかし、抱え込み系ターンの場合はスノーボードは左方向に進ませながら、重心は左ナナメ前に移動させていきます。

立ち上がり系と違い、スノーボードから離れていくように重心を移動させていくことに注意してください。

<スノーボードを進ませる方向と重心移動の向き>

実際にはもっとフォールライン方向にスノーボードが向かっていきますが、自分ではかなり左向きに進ませるイメージです。




5)ターン前半
あまり角付けを強めないように気を付けながら(エッジを立てないようにして)、スノーボードを左方向へ進ませるように脚と身体を伸ばしていきます。
立ち上がり系のショートターンよりも、出来るだけF/Sに曲がらないようにする(かなり左方向にスノーボードを送り出す)イメージです。

角付けを強めるのが早いとスノーボードが必要以上にターンしてしまい、身体を伸ばすスペースが無くなってしまうので注意して下さい。

身体を伸ばすときは、肩と骨盤は左に開き、右腰を前に出しながら、左脇を締めながら(ただし、脇は閉め切らずに1〜2cmの隙間を開けたまま締める)左手・左肩を下げ、右ヒジ・右肩を上に上げていきます。
こうすることで、伸ばしやすくバランスが取りやすい姿勢を作ることが出来ます。

肩と骨盤を左に開いている量が少ない(極端に開く必要は無い)ので写真ではわかりづらいですが、これでも肩と骨盤を開くことをかなり意識しています。




6)ターン中盤
身体が伸びて来たら、角付けを強めていき(エッジを立てていき)ながら、身体を伸ばしていきます。

すると、スノーボードがターン方向に(右に)回り込んでくるので、その動きに合わせて、ターン方向にスノーボードを送り出すように脚を伸ばしながら、身体を伸ばしていきます。
ただし、肩と骨盤は左に開いたままです。

スノーボードが回り込んでくるとスノーボードと重心の距離が短くなり、身体を伸ばしておくことが出来なくなってきますが、スノーボードをターン方向に送り出すことで身体を伸ばし続けることが出来ます。

また、ターン方向にスノーボードを進ませているので、自分の中心よりも前にスノーボードが移動することなり、右足に荷重されていくことになります。




7)ターン後半
開いていた肩と骨盤を戻しながら、左手・左肩、右ヒジ・右肩を基本姿勢の位置に戻していきます。

膝は引き上げるようにして曲げながら(膝を抱え込んで抜重しながら)、重心を左ナナメ後ろ方向に移動させ、ターン内側に倒れていた体軸を起こしていきます。
自分の下にスノーボードを引き込むように膝を曲げながら、体を起こしていくイメージです。

合わせて、足首を伸ばしてトゥエッジをしっかり立てたまま両足首と両膝を右に回して、スノーボードを右に回し込んでいきます。

<スノーボードを回し込む方向と重心移動の向き>

スノーボードをフォールライン側に回し込みながら、重心を谷側に移動させるので、重心とスノーボードの距離が縮まっていきます。
この縮まった距離の分、膝を曲げることになります。






8)切り換え直前から切り換え
膝が一番曲がった所で切り換えのタイミング(どちらのエッジにも乗ってないフラットの状態)になります。

肩と骨盤(腰)は、左に開かないようにしながらB/Sターンに切り換えていきます。
肩と骨盤(腰)を左に回そうとするとB/Sターンの前半でスノーボードが曲がり過ぎてしまうので、注意してください。

両膝、両足は右に回し込んでスノーボードの進行方向をもっと右に向けながら、足首を伸ばしたまま(つま先を引き上げずに)ヒールエッジに切り換えていきます。

立ち上がり系ターンの切り換え直前は、次のターン方向へスノーボードを向けながら次のターンのための角付け(つま先の引き上げ)を始めます。
しかし、圧雪での抱え込み系ターンの場合、切り換え直前もF/S(右)へスノーボードを回し込んでいくことに注意してください。




9)ターン導入時
肩と骨盤を左に回さないよう気を付けてB/Sターンに入ります。
上半身をターン方向に回さないようにすることで、B/Sに曲がり過ぎることを抑えます。

そして、出来るだけ角付けが少なくなるように(エッジを立てないように)、足首を伸ばしたままヒールエッジで雪面をとらえます。
つま先を引き上げて雪面をとらえると角付けが強くなり、ターン前半に必要以上に曲がってしまうので注意して下さい。

この時点で、スノーボードの進行方向を出来るだけ右方向(B/Sターンの外向き)にしておくことが、伸ばし荷重をやりやすくするためのポイントになります。
F/Sターンのターン後半から切り換え時まで、スノーボードを右に回し込んでいたのは、このためです。

F/Sターンの後半に続いて、重心を左ナナメ後ろ方向に移動させて体軸を谷側に倒していきます。

立ち上がり系ターンの場合、スノーボードがターンしていく方向に向かって重心を移動させていきます。
しかし、抱え込み系ターンの場合はスノーボードは右方向に進ませながら、重心は左ナナメ後ろに移動させていきます。

立ち上がり系と違い、スノーボードから離れていくように重心を移動させていくことに注意してください。

<スノーボードを進ませる方向と重心移動の向き>

実際にはもっとフォールライン方向にスノーボードが向かっていきますが、自分ではかなり右向きに進ませるイメージです。




10)ターン前半
あまり角付けを強めないように気を付けながら(エッジを立てないようにして)、スノーボードを右方向へ進ませるように脚と身体を伸ばしていきます。
立ち上がり系のショートターンよりも、出来るだけB/Sに曲がらないようにする(かなり右方向にスノーボードを送り出す)イメージです。

角付けを強めるのが早いとスノーボードが必要以上にターンしてしまい、身体を伸ばすスペースが無くなってしまうので注意して下さい。

身体を伸ばすときは、肩と骨盤を左に開き、左ヒジ・左肩を左上に少し引き上げ、右脇を締めながら(ただし、脇は閉め切らずに1〜2cmの隙間を開けたまま締める)右手・右肩を下げていきます。
こうすることで、伸ばしやすくバランスが取りやすい姿勢を作ることが出来ます。




11)ターン中盤
身体が伸びて来たら、角付けを強めていき(エッジを立てていき)ながら、身体を伸ばしています。

すると、スノーボードがターン方向に(左に)回り込んでくるので、その動きに合わせて、ターン方向にスノーボードを送り出すように脚を伸ばしながら、身体を伸ばしていきます。

スノーボードが回り込んでくるとスノーボードと重心の距離が短くなり、身体を伸ばしておくことが出来なくなってきますが、スノーボードをターン方向に送り出すことで身体を伸ばし続けることが出来ます。

また、ターン方向にスノーボードを進ませているので、自分の中心よりも前にスノーボードが移動することなり、右足に荷重されていくことになります。




12)ターン後半
2)のやり方で、スノーボードを左に回し込みながら、抱え込み抜重をして、重心を左ナナメ前方向に移動させていきます。

2)では、説明を省いていましたが、肩と骨盤が左に開いているので、開いている肩と骨盤を戻しながら、右手・右肩、左ヒジ・左肩を基本姿勢の位置に戻していきます。

ただし、上半身が閉じ過ぎてしまうとF/Sターン中に身体を伸ばしづらくなるので、肩と骨盤を右に回し過ぎないでください。
上半身を戻すのは肩と骨盤が少し開いているところまでです。





13)切り換え直前から切り換え
3)に戻ってF/Sターンに入っていきます。





ポイント!
ターン導入時のスノーボードの進行方向を出来るだけ外に向ける
しっかりと身体を伸ばして荷重するためには、ターン中盤に向けてスノーボードが重心から出来るだけ離れて行くように、深い弧を描いてターンする必要があります。

ターン導入時のスノーボードの進行方向が外に向いているほど深いターン弧を描きやすいので、前のターンの後半から切り換え時までしっかりとターンさせて、スノーボードの進行方向を次のターンの出来るだけ外向きに方向付けすることがポイントになります。

<F/Sターン導入時にスノーボードの進行方向が外に向いている時の、ターン弧と重心移動の動き>


<F/Sターン導入時にスノーボードの進行方向が外に向いていない時の、ターン弧と重心移動の動き>



ターン前半、角付けを強めないで出来るだけターンの外側にスノーボードを進ませる
前項目と同様の理由で、ターン前半はあまり曲がらないようにターンの外側に向けて遠ざかるようにスノーボードを進ませる必要あります。

ターン前半から角付けを強めてしまうとターン弧が浅くなってしまい、スノーボードが重心から離れ切らなくなります。

そのため、ターン前半は角付けを強めず、出来るだけターンの外側にスノーボードを進ませることがポイントになります。

<F/Sターン前半の角付けが弱い時の、ターン弧と重心移動の動き>


<F/Sターン前半の角付けが強い時の、ターン弧と重心移動の動き>



上半身を少し開いて伸ばし荷重する
F/Sターン中も、B/Sターン中も、肩と骨盤を左に少し開きながら身体が伸ばしていくと身体を伸ばすスペースが作りやすく、バランスも取りやすいです。
F/Sターンでは上半身をターン方向とは逆に回すことになるので違和感があるかもしれませんが、試してみて下さい。


鈴木 卓郎 TAKURO SUZUKI



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